LINE証券、単元未満株取扱拡大!だけど…

LINE証券が単元未満株取引である「いちかぶ」の対象となる銘柄を、現在の314銘柄から「大幅に」拡大するらしいです。2020年10月5日スタードです。その中身とは…。

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取扱対象銘柄はグループ分け

取扱拡大後の銘柄は、3つのグループに分けられます。現在の取扱銘柄314はグループA、今後追加される銘柄は、グループBとCに分けられます。どの程度の銘柄数になるのかは、現時点では未公開です。

【悲報】スプレッドは拡大

LINE証券では、売買時の取引手数料は設定されておらず売買時に時価から手数料相当のスプレッドを加味した価格で取引することになっています。現在のいちかぶ取引のスプレッドは9:00-14:50の取引可能時間帯は0.05%、それ以外の取引可能時間帯は0.5%ですが、取扱銘柄拡大後は0.2%ないしは1.0%にかくだいされます!要するにコストアップです。

グループBとCに関しては各々0.3%、0.4%というスプレッドが新たに設定されます。

結論としては、現在、ひとかぶ取引の対象銘柄は、買えるなら今のうちに買っておいた方が、取引コストとしては低く抑えられる、ということになります。

ただし、一般的には0.5%程度の手数料の増加より、株価の変動幅の方が大きいですから、あまり気にすることもないでしょう。

コストアップの影響は?

オリックスを例に見てみましょう。2020年9月2日の終値1,309.5円を時価とした場合の試算です。

まずは現状です。14:50に取引した場合はスプレッドは0.05%。1,309.5円×0.05%=0.65475円、この場合、1円に切り上げて提示されます。0.5%のスプレッドの時間帯では、1,309.5円×0.5%=6.5475円、つまり7円切り上げて提示されます。

スプレッド拡大後はどうでしょう?14:50に取引した場合のスプレッドは0.2%。1,309.5円×0.2%=2.619円、つまり3円に切り上げて提示さらます。現状比+2円のコストアップです。時間外のスプレッドは1.0%ですから13.095円、つまり14円を提示され、現状比+7円のコストアップになります。

東証が開いている時間帯といちかぶ取引では株価500円以下の取引であれば現状とスプレッドは変わらず1円の提示になりますが、500円を超える株価、東証が閉じている時間帯の取引は一律コストアップということになります。

他社との比較は?

LINE証券の「お知らせ」によると、変更後の取引コストも業界最低水準(*)と説明されてます。

*印のついた注意事項を見ると日興フロッギーとの比較がされています。要するに、LINE証券にとって競合他社はSMBC日興証券をターゲットに設定している、ということが見てとれます。

ネオモバとの比較は?

ポイント投資の先駆者、ネオモバは月間の取引コストは実質20円。先程のオリックスの例だと、月に3株以上購入するなら、ネオモバの方がローコストだと言うことになります。

LINE証券はLINEと野村證券の合弁による新しい証券会社であるのに、コンペティターをSMBC日興証券に設定していたら、新しいサービスもフロッギーとの比較の中で論じられるでしょうからあまり期待もできず、投資家の裾野はそれ以上に広がりませんよね。だってフロッギーは2005年にスタートしたキンカブにポイント投資機能を追加してリニューアルしただけなんですから。今回のお知らせを見て、そんな古いサービスと比較して胸を張ってるところが、あー、野村證券らしいと感じてしまいました。

LINE証券を使う理由

なんとなく、コストアップ以上にがっかりさせられたらLINE証券のお知らせでしたが、私は今、LINE証券で買えるかどうか確認し、取扱対象外ならネオモバで、みたいな使い方をしてます。なぜなら、

LINEポイントが今、とても貯めやすいポイントだからです。今回のコストアップも株価の変動幅から見ると吸収できる範囲ですし、何より、しょせん貯めたポイントでしかLINE証券では投資しないと決めているので問題ありません。

まぁ、この辺りは別の機会に。

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